So-net無料ブログ作成

「弘海」市川拓司 [本]

弘海 -息子が海に還る朝

弘海 -息子が海に還る朝

  • 作者: 市川 拓司
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/02/18
  • メディア: 単行本

市川拓司といえば、誰もが知っているのが、「今会いに行きます」の作者としてだろう。
私の市川拓司体験もやはり、「今あい」からだった。
でも、こんな大事になるはるか前、ダ・ビンチだかネットだったかで、
比較的好ましく思っている誰か(思いだせん)が、泣けて泣けてしょうがない、
「せかちゅうよりいい」というようなことを書いていて、何となく読んだのだった。
そう、その頃は、「世界の中心で愛を叫ぶ」が大フィーバーだったときで、
ひねくれものの私は、「柴崎コウに本を薦められても読む気になれないよなぁ」なんて
思っていたのだ。で、青田買いのような気分で、手に取ったわけだ。

しかし!小さな少年のいる3人家族のお母さんが死んでしまう、二人を残して
別れなければならない、というシチュエーション。
あまりに自分とシンクロしすぎて、本当に電車の中で読めなくなってしまった。
もう、本当に泣けて泣けてしょうがないのだ。まあ、トシと共に涙もろくなってるんだが。
で、その後彼の作品を幾つか読んでみた。

ドラマにもなった「Separation」(ドラマ「14ヶ月」の原作)もそして今回の「弘海」も
基本的に彼の作品の構成はほとんど同じだ。
平和な時間を過ごしている、家族なりカップルにある日突然思いもよらない現象が起こり、
そのことが別離へとつながっていってしまう、という構成。
人間は、すべて死へと向かって歩いているのだが、つい忘れてしまう。
でも、今のこの平和な暮らしは当たり前のことではなく、貴重な時間なのだ
ということを思い起こさせてくれる。

今回の「弘海」では、またしても少年に特異な現象が起こり始め、
そのことが理由で親子が離れざるを得なくなってしまう。
そのストーリーも悲しいのだが、回顧する部分に、
生まれたばかりの弘海に初めて触れたときの気持ち、弘海が歩き始めたばかりの頃の話、
1歳で初めて保育園に預けられたときの話、保育園で一人砂場で遊んでいるのを物陰から
見ていたのを本人に見つかって、「パパ~」と呼ばれながら振り向かずに立ち去る場面など、
ともちんを育てて起こったこととまたしてもシンクロしまくって
全編「泣いちゃいかん」警報を自分に発しながらじゃないと読めない本だった。
それにしても、彼の小説の中の人物は、なぜにこんなに優しい気持ちの人ばかりなんだろう?
基本的に悪人は出てこなくて、優しい気持ちが集まるところに
様々な身体的、精神的トラブルが重なるから、余計に悲しいのだ。

でも、今回の「弘海」は彼の作品の中では、とても明るさが感じられる作品だ。
ヘビーなのはちょっと…という人でも比較的さらっと読み終えられる。
暖かい気持ちで読み終えられるので、是非読んでみてください。
そうそう、今回「著者近影」で初めて写真を見たけど、
私の中の勝手なイメージで、鈴木光司のようなちょっと秋葉系のめがねをかけた人
という像が出来ていたのだが、すっきりさわやかな人で、それもびっくりした。
確かに自分も昔陸上をやっていたような話も聞いたことがあるけど。

久しぶりに、「ひととおり読んでみようかな」と思う作家に出会えてよかった。



奈緒子 [本]

今週はずっと体調不良で、会社に来るだけでホントにいっぱいいっぱいだった。
しかし、今日という今日は、テンションを上げねばならない。
なぜなら、アリーナ8列目という席で(ハジッコだけど)小田さんに会えるからだ。
正直言って、ワクワク楽しみに待つ気力すらなかったのだが
なんつったって、向こうは一昨日で58歳になったおじいさんなのだ。
負けるわけにはいかない。(訳わからず。)
そして、今日ご一緒させていただくのは、小田さんと同じ、おとめ座A型の男子だ!
(まったく訳わからず。)
まだ「そうかな」を持っていない、とほざいていたので、大至急購入、予習することを勧める。
半分近く今回の曲だから、知ってるのと知らないのでは楽しめる度が全然違う。
(といいつつ、今回は私も全く聴き返してない。まあ、もう体に入っちゃってるけどね。)
あと1時間半後には始まってるのだ。ワクワクしてきたぞ~

そして、もうひとつ今週の私を支えてくれたのが、やっちゃんから借りた漫画、
「奈緒子」。

奈緒子 25・完結

奈緒子 25・完結

  • 作者: 坂田 信弘
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/08/12
  • メディア: 文庫

そう、うちのオットが杉並大会の体育館で試合そっちのけで読みふけっていたやつだ。
先週なんとなく1巻を電車で読み始めて、マジで泣きそうになって本気で困った。
読みながら、「あー、ダメだ!行っちゃダメだ!」と先がわかりつつ、やっぱり泣けてくる。
ストーリー自体は凝ったつくりではない、単純なスポーツ漫画なのだが
絵の表現力やセリフでつい泣かされてしまうんだよね。
毎朝なきそーになりながら「こいつらがこんだけ頑張っているのに、負けてたまるか!」
みたいな気持ちになって、何とか会社にたどり着くって訳だ。(やっぱり訳わからず。)



電車男 [本]

電車男

電車男

  • 作者: 中野 独人
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

同僚に借りて読んでみた。思ったより面白かった。(^^)/
あらすじを知っているにもかかわらず、ドキドキしたり涙出そうになったり。
って、バカにしてません?!
ホントなんだってば!
2チャンネル特有の文字使いが若干読みづらいけど、飛ばしちゃえばなんてことない。
絵文字の大きいの(?)は、ほんとにすごい大きいのとかあってびっくりしたな。
どうやって、ああいうの作るんだろう?
ホントにこんなドラマみたいなセリフや行動を取るのか?!とちょっと疑ってみたりするが
事実は小説より奇なりだな。ノンフィクションだからこそ面白いのかも。
「こんなこと、実際起こるかよ!」って突っ込みたくなるような、絵に描いたような恋物語。
それを現実にリアルタイムで見ていた(実際は見てないけど)人たちがいる、
という視点が面白い。「電車男」のデートの帰りを今か今かと待っているのがとってもリアルなのだ。
そうそう、最近トンとご無沙汰だが、人の恋愛話ほど面白いものはないんだよな。ちょっとだけTVドラマを見たくなった。(ドラマの主役の男の子が結構好き。映画の方はちょっとかっこよすぎで現実的じゃない。)

てことで、暇と機会があったら読んでみてください。



エデンの東 [本]

エデンの東
珍しく最近読んだちゃんとした本。ネットで勧められているのを見て図書館で借りて読んでみた。
今年に入って土屋政雄の新訳版が出たらしいんだけど、いや~面白かった!
外国文学って訳文のぎこちなさについていけなくて、ストーリー以前に文章に辟易してしまうことが多くて、敬遠しがちなのだけど、この訳は全然そんなところがなくて、「こんな美しい文章、英語ではどう書かれているんだろう?」と思ってしまうほど文章自体を楽しむことができる。

「エデンの東」といえばすぐ、ジェームス・ディーンの映画を思い出すけれど、
実はあの映画は、全体の本当に最後の一部を映像化したもので、
この本自体はあの映画でも出てきたアロン・キャル兄弟の家族のほかに、もう一家族のことを
追いかけた部分も半分近くあり、その二家族が互いに絡む、一大叙事詩になっているのだ。

人間が根源的に持っている善と悪、その他諸々の感情についての深い洞察は読み応え充分だ。
例えば…
『子供にとって最大の恐怖は愛されないことでしょう。 拒絶されることこそ、子供の恐れる地獄です。しかし、拒絶は世界中の誰もが多かれ少なかれ経験することでもあります。
拒絶は怒りを呼び、怒りは拒絶への報復として犯罪を呼び、犯罪は罪悪感を生じさせます。
これが人類不変の物語でしょう。 もし拒絶を無くせれば、人間はいまとは違う生き物になれるでしょうね。 すべての出発点は、ここ、拒絶です。』

こんな文章が1章に1つは必ず出てくる。かといって、薀蓄をたれているだけでなく
「次は。次は。」と先を読みたくなるドラマティックな展開ももちろんある。
その表現の仕方も、また一流なのだ。
アロンの戦死を伝える電報が届くシーンなど、「何と言う表現力!」と驚嘆する。
そのまま、映画のカット割りになりそうな、切れの良い文章。
そして、それを支える訳も改めて素晴らしい、と付け加えておこう。

そして、映画では出てこなかったこの物語の語り部、中国人の「リー」の存在がまた絶妙だ。
登場人物の人間としての葛藤、苦悩に"東洋的思想”の切り口を与え、
なおかつ物語の展開役として、登場人物の数々のピンチを救う。
何度「あー、リーが出てきた。よかった。」と思ったことか。
やはり自分が東洋人だからだろうか。
多くの外国文学が持つ、キリスト教に基づいた人間の根源的な罪悪に面と向かう、
みたいな話には正直ついていけないことも多いのだが、
リーの存在、包容力に救われて先を読み進められたような気がする。

てことで、たまには古典を読むのも良いものだ、と思ったのでした。



童話館ブッククラブ [本]

最近ずっと小田&バレーネタオンリーだったので、ちょっと違うことでも書いてみるかな。
子供の早期教育には生理的嫌悪感から拒否反応を起こしてしまうが
(自分が色々手をかけてもらっていた反動だと思う、きっと。申し訳ない話だけど)
唯一お金をかけているのが、絵本の定期宅配だ。もう2年近くになるのかな。
童話館の「ブッククラブ」というもので、毎月2冊ずつ子供の年齢にあわせた
絵本が送られて来る。http://www.douwakan.co.jp/index2.html
ちゃんと「○○とも××様」と宛名が入っていて、最近はポストに封筒が入っていると
「知ちゃんに?」と開けるのを楽しみにしている。

しろくまちゃんのほっとけーき

しろくまちゃんのほっとけーき

  • 作者: わかやま けん
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1972/10
  • メディア: 単行本

「しろくまちゃんのホットケーキ」とか

おつきさまこんばんは

おつきさまこんばんは

  • 作者: 林 明子
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1986/06
  • メディア: 単行本

「おつきさまこんばんは」とかのいわゆる定番もありつつ、
もう廃版になってしまった絵本をここ(童話館)がもう一度出版しなおしていたりして
かなり大判で絵のきれいな外国ものの絵本も来たりする。
大人の目から見ると”?”というものを喜んでみていたり、
最初見向きもしなかったのに、何ヶ月も経ってから急に気に入って何度も読んだり
子供の反応を見るのも楽しい。

最近はだいぶストーリーのある本が増えてきたので、読んでいる方も楽しい。
なかなか平日は時間がないのだが、極力「読んで」と持って来た時は断らないようにしている。
絵本を読むのなんてほんの5分か10分で、それ以外の部分で省略できるところは幾らでもある。
…とか言ってるうち、部屋はどんどん汚くなっていくのだが…



Good Luck [本]

先日、思い出したように図書館から予約した本が届きました、のメールが。
そう、世田谷の図書館は、読みたい本をサイトで予約すると
最寄の図書館に取り寄せられて、届くと携帯メールに連絡が来るのだ。素晴らしい。
もちろん、ベストセラーは何ヶ月待ちはざらなのだが、ネットでふと見かけた普通の本なんかは、
世田谷中の図書館から在庫を探してくれて数日中に届く。
しかも、通勤に使う駅の駅前に図書館があるのが、烏山を好きなところだ。

で、届いた本は「Good Luck」。そう、半年ほど前にやたら本屋で平積みされていた、あれだ。
どうせまたわかりきった教訓を書いてあるんだろうな、とわかりつつ
立ち読みする時間がなく、予約を入れたんだった。入れたことすら忘れていた。
結論から言うと、買う必要は全くなく、立ち読みぐらいはしてもいいかなという本だった。
どういう話かというと、「運と幸運は違う。いつか自分に運が来ることを期待していてもダメで
自分で幸運をつかむために下準備をしなければいけない。」という話だ。
よく小学生の頃に読んだ寓話のようなもので、15分あれば読める。
別に読んだ後「私の時間を返せ!」とは思わない。確かにそうだよな~、とは思う。
だが、この本が大人のベストセラーとして本屋を席捲するのは一体どういうことだろう?

小学生の頃、王貞治の書いた(実際書いたかは置いておいて)本の中の
「果報は練って待て」という言葉がいたく気に入って、
卒業文集の寄せ書きに書いた記憶があるなぁ。
今思うとかわいげのないガキだが、小学生でもそれ位は理解できるってことだ。
それを、これだけグリム童話のようなたとえ話にして、1冊の本にする
ってのは、それだけ実際に成功のために下準備を出来る人が少ないってことだろう。
自分を省みても……

Good Luck

Good Luck

  • 作者: アレックス・ロビラ, フェルナンド・トリアス・デ・ペス
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2004/06/22
  • メディア: 単行本



このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。